「お湯のメモリが上がらない、見てほしい」と修理依頼。
現場で確認するとリモコンの表示にU4のエラー表示。
U4はヒートポンプと貯湯タンクの相互通信エラーという内容です。
エラーをリセットする為に電源のリセットを実行。再起動させて沸き上げ運転の確認。
再度エラーが出る事はなく一通りの動作も良好でした。
エラーが出ていても電源のリセットでその後順調に使用することができるケースは多々あります。
基本的には部品が不具合を生じていてエラーは出ますが、水漏れなどによる湿気から間違ったエラーを出す事もあるのです。
今回のケースで言うと結果的には原因に湿気が絡んでいて、室外機側の制御基板が濡れてしまってエラーが出ていました。
室外機の基板が濡れてしまった原因は排水ドレンの詰まりです。
夜中にお湯を沸かす時に室外機は運転しています。運転時に背面の熱交換器が結露を起こし室外機底部に水が流れていきます。
真ん中あたりに穴があってホースが繋がっており、そのホースを通って排水されているのです。
上記のような状態で接続されていますが、径が細いのでよく詰まる事があります。
室外機周りが毎日濡れている事がありませんか？ それはホースの詰まりが原因で室外機底部からオーバーフローしているからです。
詰まったまま放置していると溜まった排水が蒸発し、室外機内部の基板が湿気によって濡れてしまうのです。
基板が濡れてしまいエラーが出ても乾かすと復旧する事もありますが、最悪の場合基板交換しないと直らないケースもあります。
室外機の基板は安価ではないので室外機周りが濡れている事があれば、すぐに排水ドレンの詰まりの確認をしてください。
今回のケースだとエラーが出てから時間が経っており、再起動をした時には乾いて復旧したものと思われます。
排水ドレンの詰まりを解消してとりあえずはいつも通りご使用できる事をご説明、もし不具合が再度発生したら基板の交換が必要になってくる事を伝えて完了しました。
別現場の写真ですが濡れて乾いていた場合、下の写真のような跡が残ります。
室外機の外装を外さないと目視できないので、一般の方が見る事はないと思いますが参考にしてください。